キミ限定ノコトバ「報告書は私が届けておきます。」 「ああ、頼む。」 任務のため教団に帰って来たのは三日ぶりくらいのような気がした。 部屋に着くなりシャワーを浴びた。 泥やら汗やらが付いていて気持ち悪い。 シャワーを終えると腹が減ってるのに気づいた。 …久しぶりに蕎麦でも喰うか。 ***** 思っていたより食堂はすいていた。 「蕎麦頼む。」 「了解☆…はいっ!お待たせ。」 渡されたお盆には蕎麦とチョコレートケーキがのっていた。 「…これは頼んでないぞ…。」 「サービスよ。今日神田クン誕生日でしょ。」 ウインクをされても気持ち悪いだけだった。 「…甘いものは食えない。」 「甘さ控えめにしてあるから大丈夫!食べないならリナリーちゃんにでもあげてね~。」 「なっ///」 なんでリナリーなんだよと言い返したかったが腹が減っていたのでやめた。 ニヤニヤしているジェリーの顔がむかつく。 適当に空いてる席を見つけ腰をかける。 やっぱり、ここの蕎麦はうまい…。 残りはケーキだけとなり皿に手をかけようとした瞬間。 視界が真っ暗になった。 「だーれだ?」 頭上から聞き覚えのある鬱陶しい声。 「…どけ………叩ききるぞクソウサギ。」 「おお恐っ。」 相変わらずのヘラヘラした顔で俺の横に座った。 「ユ…神田はいつ帰ってきたんさ?」 名前を呼びかけてやめたのは俺が睨みつけたからだろう。 「さっきだ。」 「ふーん。」 にやつきながら俺の顔をじっと見てきた。 「…なんだ。」 「いや、ユウがこんなの食べるの珍しいさ。」 そう言うと食べようとしていたケーキを指差した。 「ジェリーが無理やり渡してきた。」 「へぇ。そういえば今日ユウの「神田っ!!!」 ラビは何か言いかけたが第三者の声で遮られた。 「リナリー、これから任務さ?」 「うん。ラビは?」 「俺は任務ないさ。」 「神田。」 トントンと肩をたたかれ振り向いた。 「おかえりなさい。」 「………。」 ニコッと笑顔を向けられ思わず顔が赤らむ。 「ひとりで任務か?」 「ううん、アレン君といっしょ。」 「そうか。」 モヤシといっしょかと思うとなんか腹がたつ。 「リナリー、行きますよ。」 モヤシが食堂の入り口の近くでリナリーに向かって手を振っていた。 …こっちを睨んでやがる。 「もう行かないと。じゃあね神田、ラビ。」 「頑張るさ~。」 「うん。」 笑顔でリナリーを送り出すラビ。 「リナリー。」 「何?」 「任務気をつけろよ。」 「あっ、うん!!!」 少し頬を朱色に染め頷いた。 そして駆け足でモヤシの待っている方に行った。 「あっ!」 少し走り出してから思い出したようにこっちを振り返った。 そして満面の笑みで俺にこう言ったんだ。 『 』 「………///」 あまりにも不意打ちだったその言葉にかなり驚いた。 「この色男!!!」 そう言いながらラビはふーんとニヤニヤしながら俺の方向いてきた。 思わず顔を背ける。 「ユウ、顔真っ赤さ~。」 「………うるせぇ。」 遠くではモヤシが「何て言ったんですか?」と問いただす声が聞こえた。 リナリーの口元に指を添え「秘密」と言っているのが見えた。 『ユウ、誕生日おめでとう。大好きだよ。』 ----- 2008.6.27 リナリーはね、日本語で神田におめでとうって言ったんです。 昔神田が教えてあげたのを覚えてたんですよ~。 教団の人はみんな英語なんでリナリーが言った言葉の意味がわかるのは3人だけです。 神田とリナリーとラビ。 ラビはね、ブックマンだから。 何語でも知ってるはず! ということで、お願いします。 神田誕生日おめでとう! ジャンル別一覧
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